AO入試の変化

大学入試が変わるということに関しては、多くの方がご存知のことと思います。

センター試験に代わって「大学入試共通テスト」が実施されることになります。たとえば、英語に関しては、英検やGTECなどの外部検定試験が導入されることが決まっています。これについてはもう高校生やその保護者の方々にとっては周知の事実かと思われます。

 案外、知られていないのが、AO入試や推薦入試についてです。実は、2021年度入試から、国公立大学のAO入試・推薦入試の入学枠が増えます。現行では、定員の15%程度ですが、現中学3年生が受験する入試では、定員の30をAOや推薦入試の枠に充てることが決まっています。

これはこの分の定員を新たに増やすことではなく、今の定員総数を守りながらの方向での拡充です。

 

日本の大学入試はいよいよ、本番一発の学力試験ではなく、高校時代に取り組んで積み重ねてきた知識や技能をいかに表現することができるかを測る試験へと舵を切っていくことになるのです。

 

これまでAO入試などに関して、もしかしたら読者の皆様は、たとえば部活動で国体に出場したとか、帰国子女で3か国語に堪能であるとかいったように、特別な活動や成果、個人の秀でた能力により合格が決まるというイメージをお持ちかもしれません。

 

ところが、今後のAO入試はどうもそのようものではなくなっていくらしいのです。

 

今後は、目標を立て、それを成し遂げるために計画して、実行した結果、どうだったかを振り返り、失敗したならしたで、それを次にどう生かすかを考えられるような人材を評価しようという方向へ進みます。それに伴って、今後は、教員が評価する紙ベースの「調査書」ではなく、生徒自身がスマホやタブレットPCで入力する「自己推薦書」が重視されていくことになります。

自分で自分をプロデュースすることが重要となっていくわけです。したがってまた、生徒は早いうちから、自分の取り組みをずっと記録に残していくことが重要になってきます。

 

また、AO入試では、書類選考にくわえて、対面での面接試験も課されます。

 私もかつて大学の教員をしていたので、よくわかるのですが、大学教員によっては、面接の際にいわゆる「圧迫面接」を課してくる方も多いです。それ以外にも、面接の場で、プレゼンテーションやグループディスカッションが課される場合もあります。

 まるで、企業の採用試験のようですね。

 面接では、一通りの形式的な回答ばかりではなく、コミュニケーション能力や社会適応性、志や想像力といった、なかなか数字化することの難しいもので評価されることになります。

 

 以上のような変化が、いま大学入試を中心に、教育の世界全体で起こっています。

 今後の大学入試に臨んでいく生徒たちは、保護者の方々が想像もつかないような教育の現場に置かれ、新しい試験に挑んでいくことになります。

 

 このような変化をふまえ、志学館予備校では今年度、tyotto me というアプリを通じた自己学習管理システムを導入したり、「キャリアデザイン」というワークショップ型の授業を実践して生徒たちに「非認知能力」を向上させ、人間力を養うことを意識した授業を提供するなどの改革を行ってきました。

 本校の取り組みについては、今後、このブログの記事を通じてお知らせさせていただきたいと思います。