みなさん、「大学全入時代」と言いますが、それは「誰でも行きたい大学に行ける」という意味ではないんです。むしろ、いま「行きたい大学」に入ることは、年々、難しくなってきているんです。
とくに私立大学で難関化の波が押し寄せています。
関西ではいわゆる「関関同立」、首都圏では早稲田、慶応、上智、そしていわゆる「MARCH」。これらトップの私大が、3年連続で合格者数を絞ってきています。
ところが、志願者数は大幅に増加しています。
たとえば、同志社大学の場合、昨年度の入試で58,596人の志願者がいました。これはその前の年からみて2,444人の増加です。ところが合格者数は16,026人で、前の年に比べて1980人減っています。
これ、どういうことかというと・・・もう、わかりますよね。
志願者数が増えているのに、合格者数が減っているわけですから・・・合格倍率が上がります。
同志社大学の場合、2017年度入試で倍率3.3倍だったのが、2018年度では3.7倍にまで上昇しています。
この傾向は、他大学でも顕著です。
たとえば関西大学の場合、倍率は、なんと1年間で4.7倍から5.8倍まで上がっています。
これはここ3年ほど続いている傾向で、関西では関関同立のほか、近畿大学や京都産業大学などの大学でも顕著に見られます。
このことから何が言えるかというと・・・
例年だったら関関同立に受かっていた層の生徒が関関同立に受からずに、その下のランクの大学に流れていき、その下のランクの層の生徒がさらにその下のランクの大学に流れていき・・・という「玉突き」現象が起きるということです。そして、実際にその現象が起きています。
なぜこういったことが起こっているのか。
背景には、政府方針による私大の「定員厳格化」があります。
以前は、大規模な私大は入学者を定員の1.2倍にまで抑えれば私学助成金が交付されていたのですが、政府がこれを年々、厳格化しています。今年は1.1倍まで基準が上げられました。
この流れは今後も続くことが予想されます。
・・・というわけで、受験生のみなさん、高校生のみなさん。
関関同立などの私立大は皆さんが思っている以上に、厳しい受験競争が繰り広げられますよ。
受験で勝ち抜いて合格を勝ち取るには、早期からの取り組みが肝心です。高3の夏ではなく春から、それよりも早く高2から、いやいやもっと早く、高1から。
早くから受験勉強を始めれば始めるほど、模試の成績が上がるのは明らかです。
志学館予備校では、高2はこの9月から本格的な受験モードに入ります。高3までに何をどれだけ勉強すればいいのかを年単位、月単位、週単位で計画を立てて実行していきます。また、高1は定期テスト対策だけではなく、入試制度改革に向けた対策も実施していきます。
少しでも早くスタートを切って、「行きたい大学」に入れるよう、みなさん一緒に頑張りましょう!!
注)今回の記事は、「日経TRNDY 2018年9月号」を参考にしています。